ホームレスの宴会はその後も盛り上がった。



「そろそろ弁当の時間だぁ」

唐突にししゃもさんが言った。


「弁当の時間って?」

弟が言った。


「ほら、近くの弁当屋、わかるかぁ」


「大学の近くの?」


「そうだぁ。そこで残り物がもらえるんだぁ」


「へえ。タダで?」


「そうだぁ。おかみさんが好意で残り物をくれるんだぁ」


「それを今から取りにいくってわけか」


「そうだぁ」


「じゃっ、俺行ってくるぜ!」


「お客さまにそんなことさせられないんだぁ」


「良いってことよ。気にすんな。アネキと二人でちゃちゃっと行ってくるぜ!」

「私!?」


「なあ、良いだろ!アネキ」


「まあ、そのくらい良いけど」


「じゃあよろしく頼むんだぁ」


「まかせろ!」


私と弟は、二人でお弁当屋さんに向かった。