「わかった。はっきり言う。」

裕也が口を開いた。

大友も頷く。

「翔はな…!!!!」

「神崎ー!面談順番回ってきたぞ。」

裕也の声は先生の声によってさえぎられた。

「あ、はい!」

あたしはすぐに席を立った。

「あの…後でもいい?」

「あー、うん!」

大友は言う。

「じゃ、行ってくるね。」

あたしは待合室を後にした。

ママは廊下で掲示物を見ていた。

「ママ…。」

あたしが呼ぶとママは少しこっちを見てすぐに歩き出した。

返事…ない。

あの日から…ママとあたしの関係は変わらない。

まだ、少し気まずい。

あたしたちは教室に入り用意されていたいすに座った。