「ミホ…」

裕也はあたしの名前をつぶやいた。

「なに…?」

裕也はそっとあたしを抱きしめた。

そういえば…

ファーストキス…だったな。

こんなに簡単におわっちゃった。

ずいぶんと軽くなったな…

「翔と…なんかあった?」

一番聞かれたくなかった。

翔という名前も聞きたくなかった。

「あたし…翔が好きだったの。」

「やっぱか…、でも俺でいいの?」

違う…

裕也が助けてくれた…

あたしには裕也なんだ。

翔が言った。

裕也はいいやつだって。

翔が言った…