裕也の家はあたしの家より少し遠いところにあった。

ごく普通の一軒屋。

「ついた…」

裕也はそういうとあたしのことを抱きかかえて家に入った。

入ったのは裕也の部屋。

意外と片付けられていた。

「もう…涙でてないな。」

「…ごめん」

「あやまんなよ」

「でも…」

「悔しい。」

「え?」

「翔の…あいつの一言でお前がそんなに泣くなんて…。それだけお前にとって翔は大きいんだろ?」

そんなこと…

今は…言いたくない