後半後5分…

このまま何もなく勝てれば…

あたしはずっとそのことを考えていた。

「…かもな」

裕也がぼそっとつぶやいた。

「え?」

「…あぁ、翔がいるから友春のあのプレーができるんだなって。」

翔がいるから…?

「あの二人、なんだかんだお互いを信用してるし認め合ってる。」

二人が…おたがいを…

「そうだね…」

「あと…一年早く友春が入学してきてたら…」

裕也は笑った。

「もっとすごいものみれたかもね…」

あたしも見てみたかったかも…

もっと…あの二人のプレーが。