「友春、あいつ悪いやつじゃないんだ…」

「ただ…、うまく言えないだけで…」

裕也…

「大丈夫。サッカーをがんばってる人に悪い人なんていない。」

あたしは言った。

友春くんだって人一倍サッカーが好きなんだ。

「そうだな。」

裕也も笑った。

試合まであと10分をきっていた。

そのとき土手に一台の車が入ってきた。

「あれ、友春ん家の車!」

「…よかった。」

友春くん…

来てくれたんだ…

そして、ホイッスルと共に試合が始まった。