だって…
なんかあの二人。
よく見てみるとあたし達に似てるから…
「そんなに必死になるなって!」
翔はちょっとびっくりした様子だった。
「あ…ごめんごめん。」
似てるからこそ…
気づいてほしいんだけどな…
そしたらなんか変わるかもしれないのに。
「でも、ミホが言うならそうなのかもな。女だって、告れるもんならそうしたかっただろうし。」
…なんだ
翔もなんとなくだけど分かってるじゃん。
「女心って難しいんだな?」
「そうかもね。」
思わずあたしも顔が笑ってしまう。
「なに?なんか面白かった!?」
「ぜ~んぜん。おもしろかった!」
翔は困ったように笑う。
「なんだそりゃ。」
あたしは翔の顔を見てもう一度笑った。
翔は恥ずかしそうに目をそらす。
「ほら!翔!行くぞ!」
あたしは翔の背中を押して走っていった。