ゆっくりと見上げる。

「ミホ、か。なんかいつもと違うな。」

翔…だ。

身長伸びた?

久しぶりだ。

「俺たちがやったんだ。」

「へぇ、すごいじゃん。」

「翔、一人か?」

「いや、絵美いるよ。あっちのほうに。」

絵美と来てるんだ…

「よし、ミホ行くぞ!」

裕也があたしの右腕を引いた。

「あ、うん…」

「じゃあな翔!」

「おう。」

大友はあたしの左腕を引いた。

まともに顔見れなかった。

なんか変な感じ。

昨日色々考えてて今日いきなり会っちゃうって。

「早く、行こうぜ?」

「う…うん」

「選手権出るんだから、そんな暗い顔すんなって。大丈夫だよ。」

あたしはただ頷いて二人に引かれるまま歩いていった。