「こんなもんかな?」

全部疑問系だし…

ほんとできてんのかな?

「そっちはどうだ?」

裕也が洗面所に入ってきた。

「美術5だから平気っしょ!」

大友は気楽だな~

こっちはドッキドキなのに。

「ここちょっと濃くね?」

「お、たしかに。薄めっか」

そう言って軽く指で触る。

「そんくらいじゃね?」

「お、いいじゃん。じゃあさ裕也眉毛やって!俺、目やるから。」

「了解!」

二人があたしの前に立った。

「目、つぶって。」

あたしはゆっくり目を閉じた。

筆が目の上をかすめる。

ちょっとくすぐったい。

「こんな感じ?」

「あ、あとちょっと色濃くしたほうがいいんじゃね?」

「どうこっち?」

あたしの顔を見て言われてると思うと恥ずかしくなってくる。