大友の前にあったのは…コテ?

それとたくさんの化粧道具。

「これ、どうしたの?」

「姉貴に借りた!」

「で、どうすんの?」

「本見てやってみる!俺美術5だから多分下手じゃないと思うし!」

大友があたしに化粧するの!?

髪も!?

てか美術5だから大丈夫!?

ツッコミどころが多すぎる…

「むりっしょ!」

「いや、やってみないとわかんない!とりあえず座って!」

大友に言われたとおりあたしは椅子に座った。

「ほんとにやるの?」

「うん、ここに書いてあるとおりにやればできるって言われたから。」

そんな、無責任な…

慣れない手つきで大友は下地に手を出した。

こんな本格的にするの始めてかも…

あたしは目をつぶった。

「こんなんかな?」

大友は言う。

って…あたしに聞かれても。

「よさそうならいいんじゃない?」

「おう、そっか!」

納得したように次はリキッドファンデーションに手をつけた。