それにしても裕也って浴衣の着付けできるんだ…

「なんで、できるの?」

「あぁ、姉貴が着てるのよく見てたから。」

裕也、お姉ちゃんいたんだ…

「でも、すごいね。」

「いや、べつに簡単だし。」

裕也は黙々とあたしに浴衣を着せていく。

すごいな…

もう帯締め始めちゃってる。

あたしだけだったらそうとうな時間使ってただろうな…

………あれ?

なんか

胸に、手当たってる。

帯締めてるからわざとじゃないと思うけど…

「裕也…」

「え?」

「胸…手当たってる。」

「え!?」

裕也は手を離した。

同時に帯が解けた。

「あ!」

「やべっ。手離しちゃった。」

「ごめん…あたしが変なこと言ったから。」

「いや、俺がその…」

裕也の顔が赤くなった。

そんな

赤くならないでよ…