そのあとあたしたち3人は待合室を出て下駄箱に向かっていた。

「この後、普通に帰るだろ?」

「うん。」

裕也と校門で別れてからは

あたしと大友二人だった。

なんとなく…気まずい。

「裕也、あいつもお人よしだよな。」

「え…?」

「自分もミホのこと好きなくせに。」

なんて…

答えればいいんだろう。

「あ、うん。」

「お前らって、おかしいくらいすれ違ってるよな。」

大友は笑った。

「たしかに…」

あたしも笑った。

あたし達の恋は進まない。

ずっと回り続けてるだけ。

みんな一方通行。