「翔のことは…もういいの。」

あたしは話をさえぎるように言った。

これ以上

翔の話はなるべく聞きたくなかった。

「いや、言う。」

裕也が言った。

「いいか?」

大友が裕也に聞く。

「いいよ。」

裕也が返事をした。

大友は一息吸った。

「翔が、絵美と付き合った理由はミホを忘れるためだったんだぞ!」

今聞いたって

全然意味ない

嬉しく…ないよ

「あいつ、まだ…お前のこと好き見たいだぞ?」

違う…

翔は

絵美を選んだの…

あたしじゃない。

絵美なの…