付き合ってんのに

そんな言い方しちゃっていいのかな?

「一緒に、帰らないの?」

あたしは翔を見た。

翔は目が合った瞬間目をそらした。

「俺、今日面談なんだけど、絵美にさき帰れって言ったけど待ってるとか言い始めてさ。めんどくさかったから逃げてずっと隠れてたんだよな。」

「あ、そっか…」

なんで…

なんで目そらすの?

なんであたしを一度も見ないの?

あいまいな返事しかできなかった。

「裕也、まだあきらめてなかったんだな。」

「あ…そうみたい。」

自分で言うのはなんか恥ずかしい。

じゃあほとんど聞いてたんだ…

「いつからここにいたの?」

「えーっと、ミホがまだ面談行ってるときじゃないかな。ちょうど誰もいなくて、ラッキーだと思ってたら裕也と大友が入ってきてさ~」

翔は笑いながら話す。