「ここ、わかる?」

裕也は机の上のプリントを指差した。

「なんのプリント?」

そう言ってあたしは覗き込む。

「数学の、明日までのやつなんだけどさ。」

多項式がずらっと並んでいる。

あたしはシャーペンを使ってやり方をプリントに書き込んだ。

「これが…こうなるから、x二乗になって…」

動かすペンに

あたしの指に

裕也の吐息がかかる。

「あぁ!そっか。」

思いついたように声を上げる裕也。

「裕也は、理解力あるから、あとは繰り返しやっていけば絶対身につくって!」

あたしは笑った。

「ありがとな!!」

なんか、変わった。

つきあってた(っていっても、3日だけど…)ときとは全然違う。

前は、ずっとこんなノリだったんだよね~