「はあ~」

マネージャーが運転する車の中で大きくため息をついた。

それも肩から思いっきり。

長時間の収録に体力的に疲れてはいる。
 
ずっとイスに座っていたし、いつ話を振られても良いように思考もフル回転させていた。

けど、精神的な疲れの方が勝っている。



収録は台本どおりに進んでいたのは最初だけ。

女性タレント達が好きな男性のタイプを言う。

そうするとそれに見合った男性タレントが次々とスタジオに入って行き女性タレントの隣に座る。

それから、俺達男性陣の良いところや好きなところを質問されて女性陣は答える。

自分の事を好きだと言われて嫌な気持ちはしない。

俺の相手は官能的な映画に出演している女優さんらしく、俺より年下なのに綺麗で大人な色気もあって不覚にもドキドキしてしまった。

どういうわけか、俺のトーク中はじっと俺の目を間近でみつめている。

大物司会者に緊張するよりもそっちの方で緊張してしまった。