彼女の家へお邪魔してから一週間。

「気がついたらあっという間」という感じに過ぎていた。

あの幸せな時間を過ごす事が出来て、体も心も何だかフワフワしている。

ちょっと引っかかる事はあるけれど。

なんでもポジティブ変換にできてしまう俺は、そんな事すらどうだっていい。

またあんな幸せな時間を過ごす事が出来るなら、どんなハードな仕事でも頑張れそうな気がする。

いや。

頑張っちゃう!

「幸せそうな顔しちゃって」

「本人、真剣な顔をしてるつもりなのに。ぷっ。ニヤケてる」

レコーディングスタジオで歌詞を書くため、鉛筆を握りしめノートとにらめっこをしていた俺の頭上で、メンバーが好き勝手な会話をしている。