「……なにぃ?」 彼方とのケンカを引きずって、いまだに不機嫌だ。 「その不機嫌さ…。 まぁた、兄弟ゲンカだろ?」 利翔は、あたし達をよくわかってる。 仲イイし! 「だってね、利翔ぁ! 彼方、すっごいムカつくの!! どこ行ってたの?って聞いたら、関係ねーだろ?だよ!?!?」 「あーはいはい」 あたしの愚痴を、簡単に流す利翔。 「……………で?」 あたしはそれにまたふくれて、 要件をさっさと言えと促す。