「由実夏」 キュッと手を握り返す。 「俺…………すぐには無理かもしんねえけど……。 頑張るから。 由実夏の事…好きになるように努力するから」 すると、由実夏が見上げて俺を見た。 その顔が…すっげえ可愛いと思った―。 夕陽に涙がキラキラして 目はうるうるとしている。 鼻と頬を真っ赤にして… 俺を見つめる。 ドキドキした…。 はじめて。 はじめて、奈々以外の女にドキドキしたんだ―。