でもどうだろう、今の私は予想よりずっと子どもだ。

15歳のときと、何も変わらない。


繰り返し訪れる朝に辟易(へきえき)して、学校に来て一日机に向って。

下校すれば部屋にこもり、ただ今日は平和であれと願い、現実から目を逸(そ)らしている。



自分ひとりでは何も解決出来ない。



16歳にもなれば、もっと大人だと思った。


「高校生にもなったんだから」

みんながそう言ってきた。



なにもかわらない。



夢や希望を持とうとした私が馬鹿だったのかな?

それとも16歳に大人である自分を求めたのが馬鹿だったのかな?