「もっとも普段の関係はクラスメイト程度、それ以上でもそれ以下でもない。そんな中信頼関係と言われてもあれか……だがこの状況でその結果は少し寂しいな」
だからその言葉はすとんと心に着地してきた。
確かに私はみんなと特別仲が良いわけではない。
でもこんなわけのわからない状況に置かれて、みんなでなんとかしようと言っていたはずなのに私は最初から既にひとり外れていたのかもしれない。
「それにしても……飛び降り自殺とは」
もう一度溜め息をついてから大庭君は零したものの、言葉の最後は飲み込んだように思えた。
なんとなく、言いたかったことはわかる。
馬鹿なことを。
安易なことを。
勝手なことを。
世間一般から見て自殺なんて良いものには決して思われない。
「せっかく親から授かった命なのに」
「自分で命を絶つなんて、贅沢だ」
そんな言葉はたった15年間しか生きてなくてもあちらこちらで聞いてきた。