「ごめん……なさい」

他に何も言えない。

責められても仕方がない。


どうして巻き込んだのだろう。

何故彼らだったのだろう。


謝って許してもらえるような簡単な問題ではない。

非日常の世界に放り込まれ、閉じ込められ。

みんなに疲労とストレスを与えているのだから。



「ごめんなさい」

「最初に聞いたとき、答えなかったな」

顔を上げることもままならなくなった私に鋭い言葉が降ってくる。


「嘘は禁止だと言った、確かに言い方はきつかったかもしれない。だが質問以前に乾は『それでいい』と頷いたはずだ。その時点でお互いの信頼関係は築けてなかったわけだ」


それが、悲しかった。

言われていることがじゃない。


大庭君の声に悲しみの色があった。