「大野キャプテン、さっきからTシャツで汗を拭ってるんですけど……なんでしょうね?あの紅いの?」


「え?」


「血……?じゃないですよね?」


「血!?」


慌てて大野の方を見た。


Tシャツの胸のあたりを持ち上げて顔の汗を拭いている大野。


Tシャツの胸のあたりの紅い部分


あれは……


「血、じゃ、ないんじゃない?」


「ですよね」


動揺して答えるわたしに桃ちゃんが即答する。


「あ、美咲先輩。その紅いリップ可愛いですね。もう落ちちゃってますけど」


「……」