「な……!!」


「これ以上、待ってやんね」


驚いて動けないわたしの頭に大野は手を置いて、


「今日はこのくらいにしといてやるよ」


涼しい顔をしてそう言った。


「バカ!」


「こんなバカが好きなんだろ?」


「う……」


「とりあえず今日はオレが部活終わるの待ってろ。送って行くから」


床に落ちたタオルをわたしは拾いながら、


「部活、わたしも一緒に行く」


そう言った。