「大野……」


「ん?」


「大野……」


「ん?」


「大野……」


「だーッ!だから何だよ?」


「大野……」


大好きな名前を繰り返しながら噛み締める、
返事を貰える幸せ


「お前、いったいどうしたの?」


大野が不思議そうにわたしに聞きながら、タオルで顔を隠したわたしを覗き込む


わたしは大野のニオイのするタオルから


そっと顔を上げて


少し照れながら


満面の笑みを大野に見せた





「わたし、大野のことが好き……」