「本当言うとさ」


その日の帰り、デパートで水着を選びながら彩香が呟いた。


「んー?」


「真治って『美咲のこと好きなんじゃないか』って思っていたの」


「え……?」


突然の言葉に驚いて、彩香を見た。


「真治は『美咲、美咲』って美咲の話ばかりするしさ」


「まさか」


「美咲は真治の前だとやけに素直で可愛くて、『二人は両想いなんじゃないか』って、ずっと心配していたんだ」



「それは……絶対ないよ」