さっき見た、斎藤くんと彩香の姿を突然思い出し、わたしは息を飲んだ。


「彩香……今朝言っていたプールの計画、斎藤くんと話した?」


さりげなさを装い、わたしは彩香に聞いた。


「ううん……今日は斎藤くんと会ってないから……」


「そっかぁ」


嘘……


「明日でも斎藤くんと話してみるね」


どうして?


「うん!ね、ね、ところでさ、斎藤くんってどんな人?」


「すっごい優しいよ……。話とかちゃんと聞いてくれるし。側にいたら美咲も、きっと好きになると思うよ」