プールサイドを歩く水泳部の女の子にわたしは声をかける。
「今日は彩香は……加藤彩香は部活休み?」
『三年生は今日、部活に誰も来ていません』との返事に、
「そう……ありがとう」
わたしは肩を落として笑顔を見せた。
大野のケガ……彼女である彩香に、大野の病院まで付き添って貰いたい。
ワガママなのはわかってる。
大野をケガさせたわたしがそんなことを言える立場じゃないのもわかってる。
でも大野のことが心配で心配でたまらない。
わたしじゃ、ダメなの。
彩香、お願い……。
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