「桃ちゃん、今日は本当にありがとう……」
「美咲先輩……大丈夫、ですか?」
わたしは桃ちゃんに向かって微笑みながら頷き、
「今日は……帰るね」
そう小さく言った。
心配そうにわたしを見る桃ちゃんに背を向けて、わたしは走り出した。
体育館の渡り廊下を校庭へと抜けて、プールへと向かう。
プールサイドが見える柵に飛び付いて、練習中の水泳部から彩香の姿を探す。
……彩香……いない……。
今日は水泳部に出ていないのかな……?
・
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…