「手首にひび……」


どうしよう


「『これから病院行くから』って今、保健室の先生から言われて、大野キャプテンのカバンを保健室に持って行くんですけど……」


わたしのせいだ……


「……美咲先輩、大丈夫ですか?顔、真っ青……」


「あ、うん……」


大野……


「……大野キャプテンのカバン、美咲先輩持って行って貰っていいですか?」


「わたし……」


桃ちゃんの言葉に、わたしは思わず首を振った。


「……大野に会う資格なんてわたしには無い……」