無事に、逃げ切った。 何してたんだろ、私。 アホだ。 何がしたいんだろ。 何がしたかったんだろ。 何をすればいいんだろ。 何が何だか。 ポケットに入れた―――に静かに触れる。 少し、落ち着く。 「そっか……」 簡単な話だった。 あれは、みすみす現れた敵なんだ。 顔は、はっきりとは覚えてないけど、だいたい分かる。 今時、三つ編みなんていないもの。 敵は、たしか隣のクラス。