私が困っていると、琢哉さんが風間さんに話してくれた。


琢哉さんが好きなのに、他の人とは付き合えない。


「奈都ちゃんは中学生。琢磨が奈都ちゃんになついてるから、俺も奈都ちゃんに甘えてるけど、風間奈都ちゃんと付き合うのは無理だ。」


風間さん、ごめんなさい。


今の私は、謝る事しか出来ないです。


「奈都さんが中学生だなんて信じられない。最初は友達でいいからさ。それならいいでしょ、奈都さん。」


風間さんって見た目より強引だ。


やっぱ苦手だな。


「いい加減にしろよ。奈都ちゃんが困ってるぞ。」


風間さんは諦める気はなさそだから、友達ならなんの問題もないと思うし。


それに琢哉さんの大切な友達だから。


簡単に考えて返事した。


「友達ならいいよ。」


なんて言ってしまい、直ぐに後悔したけど。


軽いだけで、悪い人ではなさそうだ。


「奈都さんありがとう、俺嬉しいよ。」


そんなに嬉しがられても困る。


ただの友達だよ。


「風間さん、奈都でいいよ。私も真人さんって呼ぶからね。」


なんだか、複雑な気持ち。


真人さんに友達以上の気持ちを持つことは、絶対ない。


それだけははっきり言える。


琢哉さんがもっと強く駄目だと言ってくれたら、期待をした自分が惨めに思えた。


真人さんと仲良くなったら、琢哉さんは嫉妬してくれるだろうか。


止めた。


バカな考えを持ってはいけない。