琢哉さんに納得して貰うには、どう話せばいいのだろ。


15才の私に何が出来るか分からないけど、私のやり方でやるしかないのだ。


自信はないけど、頑張る覚悟だけはある。


「琢哉さん、無理はしない。琢磨のパパは琢哉さんだから、それを少しお手伝いするだけ。」


うまく言えたかな。


「今日は奈都が大人に見えるわ。」


私の事をまだ子供だとか言ってた癖に、今日は大人だなんて勝手な事を言うんだ。


母さんはいつも勝手な事を言うし。


「琢哉さん、奈都がここまで言うんだから、私たち四人で新しい生活を初めてみましょうよ。阿紀もきっとそう願ってると思う。」


うん、私もそう思う。


お姉ちゃんは、私たちが離れ場離れになる事を決して望んでいないと思う。


お姉ちゃん、琢哉さんへの気持ちはずっと心の中に隠して置くから安心して。


琢哉さんは今もお姉ちゃんを愛してるから、私の気持ちが永遠に届く事はない。


お姉ちゃん、天国から私たちの事見守っていてね。


どこまで頑張れるのかは、私にも分からないけど。


でも、家族の幸せの為なら頑張れるし。


大切な家族は私が守り抜く。


私だって本当は不安だ。


でも、この思いを大切にしたい。


みんなで幸せになりたいから。


別れる事に比べたら、何でも出来ると思う。


だって、私たちは家族でしょ。