泣き止んだ母さんが私を見たけど、もしかして、私の気持ちに気づいてる。


バレバレだったりして。


「琢磨は奈都に頼めばいいわ。」


母さんの言葉は嬉しいけど、本当は大丈夫か心配だった。


琢磨は可愛いから、何でもしてあげたいと思うけど、毎日めんどうを見れるか自信はない。


それに琢磨見てたら遊べないし。


琢磨のめんどう見れないって言ったら、琢哉さんは何処かに行ってしまうだろうか。


それだけは絶対嫌だ。


どんな事しても琢哉さんをひき止めたい。


15才の私に子育てなんか出来るか分からないけど。


琢哉さんと琢磨と離れたくないから、覚悟を決める。


「子育てと受験勉強の両立頑張るから。琢哉さん数学得意だから、数学教えてほしいです。」


こんな事言って、本当に大丈夫かな。


不安だ。


「仕事は辞めたくないし、琢磨はここにいた方が幸せだと思う。15才の奈都ちゃんに子育て頼むのは、俺としては心苦しい。」


琢哉さん、大丈夫です。


琢哉さんと一緒にいられるなら、どんな我慢も出来るし頑張れる。


家族で協力し合えばなんとかなると思う。


琢哉さんと家族になりたい。


いつか、琢哉さんと本当の家族になれたらいいな。


ごめんね、お姉ちゃん。