桜花は、人殺しや暗殺をする、いわゆる裏の世界の住人だ。


親の居ない 桜花は今、師であり育ての親である 零の元で彼の何でも屋を手伝っている。

もちろん、その中には表のものだけではなく、裏のものも含まれる。




『舞桜』は裏での桜花の通り名。




そんな可憐なものではないのだけれど。



シャワーを浴び、血を流す。



ごしごしと体をこする。



けれど、血のにおいは、消えない。







体に染み付いたこの匂いは、もう既に桜花の匂いと化していた。