___グチャリ。



気味の悪い音と共に飛び散った、血。


桜花はそれを何でもないように受け、拭い取る。


振り向き、再び向かってくる最後の敵へと刃を向ける。


返り血を浴びた髪の毛が、桜のようになびいた。


隅に居る幼い女の子を桜花の視線が捕らえる。


「ィヤだ、、う、ひっく、あ…」


瞳に浮かぶ拒絶に、桜花は哀しそうに顔をゆがめる。



「ごめんね…」



つぶやきは、闇へと消えた__