「あ、ありがとうございます。」
少し、考え込んでしまったらしい。
でも、周りの景色やら道順をきっちり覚えてる私。
一種の職業病だ。
いいことなのだが、
でも、いけない。
しっかりしなくては。
「あなた、主席なのね。
この部屋、1年の主席部屋じゃない。」
「あ、まぁ。」
テストを受けてないのだが。
あ、でもそうすると雫の言っていた裏口入学は当たっている。
実際は私が取り入ったのではなく、義影さ、…じゃなくて理事長が入学してくれと言ったと言う点のみ。
「じゃぁ、これがカードキー。
説明は受けてる?
…そう、なら、はい。」
手渡されたカードキーで中に入る。
荷物関連の確認だけすると、1年の友人を紹介すると言うことで部屋を出た。