「うん」
義影さんが話し始める。
この椋光学園は何年か前に男子と女子を統合されたばかりで、生徒会長と副会長の一人は必ず男子がなることになっている。
そしてその基準は家柄を重視し、その中で人気があればいいのだが……。
「人気がちょいと違う風な感じに働いてしまってね。
生徒会の人間はみんな家柄が良くて、こう、可愛かったり、かっこよかったり、
そう、美形が多いんだ」
「だからなんだというんですか?
既に昔も、そして今も、目の前にきっとそれ以上の人物が居るじゃないですか。」
即答する桜花に、義影は苦笑するしかなかった。
「桜花チャン、それはありがたいんだけどちょっと違くてね、扱いが特別なんだよ。
例えば、寮の部屋が他の人は二人部屋なのに対して生徒会は一人部屋で色々付いてたり、
授業免除だったり。まぁこれは主席と次席にも言えるけど。
と言うより、何をしても許される、みたいな感じかな?
でも一番厄介なのは崇拝されてるところがあるんだ。
だから生徒会との付き合いは気をつけること。
いい?」
「……はい。」
「…その間は分かってないね。」
と言いつつ桜花には分からないだろう、と気付いているのかもう何も言わなかった。