もう私の中に彼氏の存在はなかった

そんな気持ちのまま約束の日が訪れた

「痛いですか…?」

「う~ん…少しだけね、でもすぐだからがんばって!!我慢出来たら頭撫でてやるな」

ガシャン

…空いた?
一瞬の出来事で痛みなど少しも感じなかった
「はるえらいなあ!!ちゃんと我慢できて」
約束通り頭を撫でてくれた
いつしかそんな優しい先輩が彼氏だったらいいのに…
そう思い始めていた

その日の帰り道

つい本音をもらした
「先輩みたいな人が彼氏だったらいいのに…」

先輩は少し戸惑った顔で
「彼氏がいるんだからそんなこと言ってたらだめだろ?」
と言った

私は先輩にこう言われて彼氏ときちんと向き合って話をしようと決心した