よしっ。

今日こそは、ちゃんとしようと平然を装いながら彼女に近づいた。


『咲子。かえるぞ。』

よし。いった。
言ったぞー…

『分かったぁ。ちょっと待っててぇ??』

ゔ。
彼女は上目遣いで
あのパチパチした目でこっちを見てくる。

やっべ。

そう。彼女こそが俺の彼女、
宮本咲子

だ。


『冴季子、あんまりいじめちゃダメだよ。博貴は純粋なんだから。』

どっからかそんな声が聞こえてきた。

なっなにぃ!?

『…っ!!咲子!!また騙して!!』

『なんのこと?』

とぼけてきた。