「命が代償。」
「それって力の解放と変わらないじゃん。」
「だから、言いたくなかったの。」
「でも、天使が悪魔になるって一例もあるんだから大丈夫なんじゃ・・・」
ミエルはため息をついた。
「お兄ちゃんは人間で、ボク達は悪魔や天使でしょ?」
「でも、定義的には一緒なんじゃ?」
「ううん。魔力が違い過ぎるよ。」
「魔力の違い・・・」
俺は絶望に陥った。
「みんなを助けるには俺の命が代償なのかよ・・・」
そんな時、ミエルが俺の肩に手を置いた。
「でも、解放で命を落とす確率が減る方法がないわけでもない。」
「どうするんだよ。」
ミエルの肩を強く掴んだ。
「特訓だよ?」
「特訓?」
「魔力を高める特訓があるんだよ。」
「それを今すぐしよう。」
「でも、悪魔や天使が来るまでに間に合うかどうか・・・」
「出来るだけやってみよう。」
「分かった。」
サリリやルナも
「協力するよ。」
と言ってくれた。
「みんなありがとう。」