アリスが扉のほうへと行くと、中学三年くらいの男子がいた。



あたりをキョロキョロとしていた。







「こんにちは」





アリスはその男に近づきながら言った。




その男はアリスにきづくと軽く睨むような顔でアリスを見た。






「おまえ誰だ?」







明るいブラウンの髪に、赤茶色の瞳。



どちらも人工的な色ではなかった。







「私はアリス。この図書館の司書をしているわ。あなたは?」





「俺は・・・冬堂聖也(とうどうせいや)。葉野三中の三年」