でも、コイツは気づいていない――





もう3年も側にいれば、コイツの性格は見えてくる。





だが・・・・




天然なのは、間違いないとしても。



その反応、誘ってんだろ――?





潤んだ瞳の中に見え隠れする、微かな闘争心。



化粧をしたばかりの、潤んだ紅い唇。



ツヤツヤな触れたくなる、長い黒髪・・・




オマエの全てが、オトコを煽り立てんだよ。




俺だけじゃなく、周りの男まで・・・






「うぅ…、ヒドイ・・・」


必死で俺を睨んでいたが、とうとう床へ座り込んだ。




怒っているのか、泣きたいのか。



まったく分かり辛い、そんな表情で――