風吹いてないよ?
しかも部屋にいるし、窓閉まってるからね。

要は、目をそらすだけ。なんで隠すの?
「ねぇ、要。自分に隠すの?」

こう言えば言ってくれるって思ってた。けど、甘かった。

また黙り込む。それほど自分に言いたくないのか。

「…もういいよ」

要から離れた。
これ以上、問い詰めても話なんてしないだろうから。
諦めた。


「宮沢さん♪」

「何ですか?」

笑顔で自分を見つめた。なんか、嫌な気がする。