電話が終わり、携帯を自分に返した。

「…悲しい?」

「悲しい…けど、祐一君に任せるよ」

寂しそうな微笑みをした。

「寂しいなぁ」

まだまだ先のことなのに、結婚するみたいな話になっちゃってるよ。
笑える…

「確かに。寂しいね」
「でも、南は一緒にいてくれるんでしょ?」

当たり前でしょ、約束したんだから。ずっと離れないよ。

「…分からないよ?」
ちょっとイジメたくなって、わざと言った。
さっきまで自分がイジメられてたから仕返しだよ。

「嫌だよ、絶対!」

自分に抱き着いてきた。すごい面白い。もっとイジメてみたいけど、仕方ない。

「嘘。ずっと一緒だから。ずっと好きでいるから」


「…もう一回言って?」

「やだ」

恥ずかしくて言えないから。二度と言わない。
何度も必死にお願いしてくる平次を見て、本当に笑える。

「しょうがないなぁ。ずっと好き」