｢はぁ。早く家に帰りたい…｣

｢何言ってるんだ？帰るに決まってるだろう？｣

は？帰れるはずないよ。あんな傷だし…止められるから。
帰れるとしたら、病院を経営してないと…

｢良かったな。病院経営してて｣

…そうだよね。お金持ちの人が、庶民の病院に来たことないよね。考えが甘かった。

｢ってことは、帰れるの？｣

｢精神科に行くか？…帰れるよ｣

平次は、まだ理解してないみたい。まぁ、無理もないけども。
｢さて、南も要君も帰ろっ｣

笑顔で手を引っ張るお父さん。絶対に平次に喧嘩売ってるよ。
｢吉田！怪我治ったら、マジでぶっ飛ばすからなぁ！｣

要が平次に向かって叫んだ。本当に…要って子供っぽいよね。

外に出ると、ヘリがあって平次は運ばれた。自分達も一緒に乗り込んだ。

｢旦那様、どちらの病院に？｣

｢いや、家でいい｣

家って、もしかして吉田家…？初めて行くなぁ。ちょっと緊張する。
吉田家に着くと、平次はまた運ばれた。自分達も後を追った。
中に入ると、スッゴク広くて、綺麗…