「先生なら大丈夫だよね?」

「当たり前だろっ。じゃなきゃ、ぶっ飛ばす」

要が自分の頭を優しく撫でてくれた。温かくて、安心した。大丈夫だよね、平次。

「宮沢さん」

後ろから呼ばれて、振り向いた。そこには、持田先生がいた。睨みながら、近づいてきた。
まだ、自分を憎くんでいるのだろうか?こんなことしても、意味がないくらい分かってるはず。

「…持田先生、まだやる気ですか?」

「吉田先生…あの人は、私が必要よ」

違う。あなたなんかじゃない。あなたが必要?絶対、ありえないよ。
だんだんと苛立ってきた。こんな狂った人に…

「吉田先生は弱い人よ?泣き虫で弱虫…あなたも、そうでしょ」

「馬鹿にすんなっ!」
平次が弱い?弱くなんかない!弱虫なら自分を助けることなんてしない。
自分のことを馬鹿にしてもいい。
けどね、平次を馬鹿にする奴は許さない!

「あんたなんかに何が分かるの?平次のこと知りもしないで勝手なこと言ってんなよっ!」

持田先生の胸ぐらを掴んで言った。
許さない。こんな奴。