食べ終わると、急いで準備をした。
ギターを持って、バッグを持って仕事場に向かった。

ライブ会場の裏で、ギターの確認をしていると要が言った。
「なぁ、南。マジで離婚すんの?」

「…これからライブだっていうのに」

余計なことを言い出した要。離婚すんの?じゃないよ。離婚するんだよ。

ため息をついて、空を見上げた。
もう無理なことを掘り返しても仕方ない。
そうでしょ?今さらなことを…
いつまでも言ってたって変わらない。

「さぁ、もういいだろう」

要の頭を軽く撫でた。さて、本番はこれからだよ。

《Sky》としての自分が今、舞台に立つ。