空にメールして、すぐに電話がきた。

「もしもし?」

《どういう意味だよ?》

「離婚するって意味だが?」

《はぁ!?》

うるさっ…
離婚するんだよ。自分達は…

明後日には、離婚届けをもらってこなきゃ。

《マジ…かよ》

「マジだよ」

もう戻ることなんてない。空、分かってくれ。
自分達には、もう無理なんだ。限界なんだよ。

浮気されて、何事もなく生きてくことが…本当に正しいのだろうか?

《分かった》

「すまない」

《いや…じゃ、また電話する》

「ああ」

ダメになってしまった。
ごめん。勝手で。
馬鹿だよね。
馬鹿な親で…ごめん。
涙よりため息ばかり。

「さぁ、行こう」

自分は大きく頷いた。さよなら…先生。
未練は…ない。
後悔もない。

空を見上げた。

月が綺麗に見えた。美しい満月だった。
涙が溢れるくらいに綺麗で…あの人を思い出す。

今度こそ…バイバイ。