「南は照れているんだ。ねっ?」


「言うまでもありません」


すごく心配だ。
明日、これで大丈夫なのかなぁ。不安で不安で…


「好かれているというが、なぜそんなに離れているんだ?」


お父さんが近づいてくるたびに、ちょっとずつ離れていた。

まだ抱きつかれたら面倒だし。

軽蔑の眼差しでお父さんを見ていると、泣きながら走ってきた。


「ちょっ、うわっ!」


思わず天海さんのうしろに隠れてみた。
いや、これは…ねぇ。

ちらっと見てみると、さっきより泣いていて大変なことになっていた。